日本の曳山祭

近畿 大津祭
10月3連休の土曜・日曜/滋賀県大津市京町/天孫神社

琵琶湖の西南に位置する大津市で、湖国三大祭のひとつ、滋賀県無形民俗文化財の『大津祭』が行われる。数年前まで10月9・10日であったが、平成12年の休日改正にともない体育の日前々日と前日に変更された。京都よりJR琵琶湖線で約9分という場所柄からか、京都祇園祭の風情を色濃く継承した祭礼のようだ。現在13台ある曳山はいずれも江戸時代に制作されたもので、祭礼1週間前に組み立て、本祭の翌日に解体される。三輪で梶はなく前玉(前輪)を担ぎ上げ旋回する。
宵宮では、日中は曳山数台の町内曳き、夕方より無数の提灯に飾られた町会所前に置かれ、会所2階の桟橋より乗り込んだ囃子方による大津曳山囃子が鳴り響く。この日、曳山には宵宮用の懸装品を使用し、町内の町家に本祭用の幕や人形などを飾り公開する。
本祭朝、人形や幕などを飾り終えた各山は天孫神社前に集結、午前9時半、9月に行われた籤取り式で決められた順に巡行が始まる。西行桜狸山は大津祭曳山発祥に因み、毎年籤とらずで先頭を行く。社前にてからくりの奉納、続く12台は籤改めの後からくりを奉納して進む。これを『所望』と呼び、町家の軒に御幣を掲げた約30箇所で所望を行う。また、いたるところで曳山の上からちまきや手拭いがまかれ、見物人による争奪戦が繰り広げられる。祭りのもうひとつの見どころ(貰いどころ)である。昼、中央大通りに到着した曳山は2列に並び展示され、間近でじっくり鑑賞することができる。午後は京町通りから、右手に路面電車(京阪電車)が走る国道161号を経て寺町通りを通り、最終曳山の到着する午後5時半頃、巡行は終わり各町へ帰る。(2002年10月12・13日)

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1.神社前曳き揃え
2.宵宮風景
3.源氏山の宵宮飾り
4.西王母山の宵宮飾り
5.重要文化財・月宮殿山本祭用見送幕『トロイア陥落図』16世紀後半 フランク王国(複製品)
6.本祭出発風景(龍門滝山)
7.見送幕
8.神功皇后山幕押彫刻『韃靼人(だったんじん)騎馬図』
9.湯立山所望
10.囃子方(月宮殿山)
11.殺生石山と京阪電車


曳山

さいぎょうざくらたぬきやま
西行桜狸山
鍛冶屋町
げっきゅうでんざん
月宮殿山
上京町
こうめいきすいざん
孔明析水山
中堀町
鬼板の上に晴天を呼ぶ日和見狸人形を飾る。所望:西行法師の前で桜の精が舞う。
所望:謡曲『鶴亀』の月宮殿に因んだ、鶴と亀の冠をつけた男女の舞い。
所望:孔明の前で武将趙雲が鉾を動かすと水が湧き上がる。三国志の逸話。

しょうじょうやま
猩々山
南保町
りゅうもんたきやま
龍門滝山
太間町
げんじやま
源氏山
中京町
切破風造屋根。所望:高風が柄杓で酒を注ぎ猩々が杯で飲み干すと赤い顔に変わる。
見送幕に国の重要文化財『トロイア陥落図』を持つ。所望:金の鯉がひれを動かし滝を登る。
別名紫式部山。所望:岩屋から牛車や舟などが現れ紫式部がこれらを眺める。
紫式部・源氏山ホームページ

せいおうぼざん
西王母山
丸屋町
かっきょざん
郭巨山
後在家町・下小唐崎町
にしのみやえびすやま
西宮蛭子山
白玉町
瓦葺屋根に飛竜が飾られる。所望:桃の実から桃童子が現れ舞う。
所望:郭巨が鍬で地面を掘ると金の釜が現れる。
入母屋造屋根。所望:恵比須が鯛を釣り上げびくに入れる。

じんぐうこうごうやま
神功皇后山
猟師町
ゆだてやま
湯立山
玉屋町
せっしょうせきざん
殺生石山
柳町
格天井画に広瀬柏園筆による『金地著色花鳥図』。所望:神功皇后が弓を動かすと岩から文字が現れる。
入母屋造屋根、幕押部は神社回廊を現す。所望:湯立神事。祢宜のお祓いと巫女の湯立てに合わせ飛屋が鉦を打つ。
切破風造屋根。所望:殺生石から玉藻前が現れ妖狐の顔に変化する。

しゃっきょうざん
石橋山
湊町
かぐらやま
神楽山
堅田町
所望:岩の中から唐獅子が現れ戯れる。謡曲『石橋』を題材にしたもの。
明治5年まで曳山があったが、現在はからくり人形のみ残り飾られる。



関連サイト

もっと楽しむ大津祭 紫式部・源氏山ホームページ 大津祭曳山連盟


動画




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