新緑の旧暦4月7・8日に行われていたことから若葉祭と呼ばれるこの祭りは、奇祭『うなごうじ祭り』として有名。やんよう神(囃子方)が道にごろごろと寝転がる様が、うなごうじ(蛆虫)に似ていることからこの名が付けられたという。
日曜の朝、静かなまちなかで時より爆竹のけたたましい音が鳴り渡る。上四町では大山の飾り付けが行われていた。素朴な作りの古風な二階建て曳山で、ここで隠れ太鼓が演じられる。唐子の衣装をまとった少年を裃姿の大人が操り、太鼓を叩いたりのけぞったりする奇妙な芸当で、大山を数百メートル先の神社まで曳く間、何度も演じられていた。神社前では既に飾り付けの済んだ西若組の大山の横に並び他町の一行を待つ。神幸祭の渡御行列は、各町のダシと呼ばれる馬印のような立て物、2台の囃子車、稚児舞を行う神児車、神輿、笹踊り、やんよう神などで、昼頃八幡社に集まり、神事の後1.2キロ程先の天王社に向かう。行列に加わらない2台の大山の上では隠れ太鼓のアクロバット妙技で、渡御の門出を祝っているようだった。昼過ぎ、鉾を先頭に行列が出発、粛々と進む。行列の最後を行くのは笹若組の笹踊りとやんよう神(がみ)。笹踊りは唐人風衣装の3人が囃子方の唄にあわせ太鼓を叩きながら踊るもの。この囃子方がやんよう神と呼ばれ、編笠を被り酒の匂いを振りまきながら、時折例のパフォーマンスを披露してくれる。数人で唄いながら肩を組み、「やんよう神もやんよう」の節でひっくり返る。自分では起きられず、起こされるまでそのまま地べたに転がっている。これを起こせるのは組の関係者に限られるようだ。祭りも終盤に近づくと泥酔状態になり、起こされないと本当に足腰が立たなくなるやんよう神もいて、見ている者を飽きさせない。4月は天候が不安定だが、たとえ大雨でも地面に寝転んでしまうらしい。(2003年4月6日)
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