日本の曳山祭

中部 飯田燈籠山祭り
7月20・21日/石川県珠洲市飯田町/春日神社

8台の絢爛豪華な曳山が、木遣り唄(きゃーらげ)ののち「ヤッサーヤッサー」の掛け声とともに練り廻る。かつてはこの屋台型の曳山の上に‘ねぶた’のような巨大な燈籠人形が飾られていた。この燈籠山(とろやま)は、往時は7台あったらしいが、大正3年に電線架設のため現在のような曳山になったとのこと。昭和58年、全町共同による高さ16メートルもの燈籠山1台が80年ぶりに復活した。現在では人形は2年に一度造り替えられる。
曳山は20日昼頃より町内曳き、午後3時頃、8台の曳山が春日神社前に集まり祭典が行われ、そののち巡行となる。この祭りの巡行では、行列が自町内に入るとその町の曳山が先頭を行き、次の町内にさしかかるとその町の曳山に先頭を譲るという、ちょっと変わった決まり事がある。そんなわけで自分の町内に少しでもながく行列を留めたい先頭の曳山は、ちょっと動いては止まり木遣り唄をはじめる。このため毎年予定時刻を大幅に超えてしまうようだ。それでも何とか夜8時頃には曳山は吾妻橋に曳き揃えられる。その頃、吾妻橋のたもとにあって沈黙を守っていた巨大な燈籠山が、いよいよ動き出した。打上花火が上がる中、吾妻橋を渡り他の曳山と共に港町、南浜町方面へ向かう。男も女も、掛け声をあげ、跳びはね、祭りに酔いしれる。見上げると巨大な燈籠人形がまるで息を吹き込まれたようにゆっくり揺れ、全てが一体となったような錯覚に陥る。燈籠山は3時間程の運行で、そののち各町内の曳山は曳き別れ、深夜12時頃終わった。翌日も午後より運行、予定では深夜1時解散となっているが、毎年明け方までやっているらしい。形式にとらわれない、おおらかで威勢のいい祭り。


飯田燈籠山祭りの杜


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